目次
1.概要
2.あらすじ
3.三谷映画きってのキャラクターもの
4.猛将 柴田勝家 → 単細胞で怒りっぽいおじさんへ昇華
5.秀吉はイメージ通り?大泉洋さん、はまり役
6.事件は会議室で起きてるんだ!
1.概要
数々のヒット作を作り出してきた三谷幸喜が、およそ17年ぶりに書き下ろした小説を自ら映画化した群像喜劇。本能寺の変で織田信長が亡くなった後、織田家後継者と領地配分を決めるために、柴田勝家や羽柴秀吉らが一堂に会した清須会議の全容を描く。役所広司演じる勝家と大泉洋ふんする秀吉の主導権争いを軸に、それぞれに思惑を秘めた登場人物たちが駆け引きを繰り広げていく。そのほか佐藤浩市、妻夫木聡、浅野忠信、西田敏行ら豪華キャストが勢ぞろいする。
2.あらすじ
3.三谷映画きってのキャラクターもの
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4.猛将 柴田勝家 → 単細胞で怒りっぽいおじさんへ昇華
清須会議にて織田家の覇権を争うことになる「柴田勝家」は役所広司さんが演じます。柴田勝家と言えば織田家が若手ベンチャー企業の頃から信長を支え続けた戦屋ですね
さぞや厳格で義理人情に厚く人望もあったのだろうと思いきや
清須会議では
・単細胞
・周りを説得しようとするが空回り
・自分では策を考えず丹羽長秀にも呆れられる
・うまくいかないと腹を立てて声を荒げる
といった感じで、現代で言う所の
「考え方の古い頑固なおじさん」として描かれています。
こんな勝家を見ていれば「秀吉に覇権を奪われても仕方ないなあ」と思わず納得してしまいますね
これまでで一番人間味のある柴田勝家でしょうね
三谷映画ではこんな感じで「普通のおじさん」をコミカルに描くことが多いように思います。
(「素敵な金縛り」の西田敏行さんしかり)。
5.秀吉はイメージ通り?大泉洋さん、はまり役
豊臣秀吉と言えば気さくで人の心を掌握するのが上手、しかし腹の底ではいろんなことを企んでいる策士、人たらしというイメージです。
大泉洋さん演じる秀吉は、おべんちゃらを言う時の言葉の軽さや土壇場の機転など、個人的には結構イメージ通りという感じです。
私なんかは「豊臣秀吉は大泉洋さんみたいな人だった」と勝手にイメージを持ってしまいましたね。
その他にも
・コワモテ軍司として描かれる黒田官兵衛が子供に泣かれるシーン
・清須会議に遅参した滝川一益が一人で走り続けるシーン(更科六兵衛と出くわします)
・織田信雄(妻夫木聡)のダメ男っぷり
・秀吉も勝家もお市の方が好きで言い寄るも振られる
など人物像や逸話を生かした笑いがふんだんに混ぜ込まれています。
6.事件は会議室で起きてるんだ!
~事件は会議室で起きてるんだ!~清須会議は正に「会話劇」
大泉洋さんや小日向文世さん、佐藤浩市さん、伊勢谷友介などの論劇巧者な役者さんたちが繰り広げてくれています。
信長亡き後の織田家の覇権を羽柴秀吉vs柴田勝家の構図で争うわけですが
勝家はいち早く後継者候補の織田信孝を味方に引き入れます。
信孝の兄である信雄はおバカさんでとても跡目の器ではありませんが、秀吉は仕方なくこちらを立てることにします。
会議までの間、秀吉と勝家は味方を増やそうと画策をしますが、
秀吉は信雄のダメさに振り回され、彼を推すことの説得力の無さに苦心し、
いっぽう勝家は自身の無策を周りに呆れられ思うように優位に進められず、
お互いに難航します。
勝家は盟友である丹羽長秀が味方でしたし、有力な信孝を立てていたため自信満々でしたが、実際には秀吉の策略により少しずつ外堀を埋められていました。
秀吉は丹羽長秀や池田恒興を実質味方につけたもののやはり旗印がダメ男の信雄であることがどうしても不利に働くと考え、起死回生の一手を思いつきます。
それは信長の嫡孫である「三法師」を跡目に推すことでした
信長の正当な跡目と言える三法師を味方にし、完璧なロジックを構築した秀吉は自信満々で会議に臨みます。
エンジンフル稼働の秀吉の議論はスカッとするものがあり、大泉洋さんはこの辺りの演技が本当にうまいですよね。ノーサイドゲームなんかでもブイブイでした
・秀吉の口達者ぶりに圧倒され大声でごまかす勝家
・秀吉の案に乗りながらも勝家にも気を使いながらのらりくらりやる池田恒興
・旧友である勝家に味方したいが、明らかに秀吉有利であり葛藤しながらも心を鬼にして勝家を裏切る丹羽長秀
4者が生み出す緊張感がウマウマです
会議が終了し秀吉勝利が決した後も
・前田利家と秀吉の友情
・長秀と勝家の友情
・お市の秀吉への因縁
など心にグッとくるシーンが満載で、最後までキャラクター勢を使いきっています
とにかく最後まで笑いを交えて描いてくれていますので、
「歴史ものを見られるようになりたいけど抵抗がある」という方は「清須会議」から始めてみると良いかもしれませんよ~
また、登場人物は皆それぞれの話し方、立ち回り方で論劇に参加しているため、
「議論が苦手」という方、「清須会議」を見て自分にあった議論のスタイルを研究してみると、何か得られるものがあるかもしれませんね
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